« まゆたんを見直した出来事 | Main | 「LOST+BRAIN」連載終了 »

2008.06.13

編集者のプライドの価値

6月6日に漫画家の雷句 誠が、原稿紛失の損害賠償を求めて小学館を訴訟して以降、他の漫画家からも「原稿を紛失された」などの体験談がいくつか披露されている。
それが漫画業界においてよくある事なのか特別な事なのかはわからないが、今のところは小学館での話が主流のようだ。
  ・http://syougakukan.blog19.fc2.com/ (雷句誠が小学館を提訴まとめ)

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _

話は変わって、5月下旬にあったネタ。

  ■トヨタグループが「パワーポイント」自粛令!?
   http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080521-00000000-dol-bus_all

  > あるトヨタOBは「狙いは官僚主義の打破」と見る。
  >  (中略)
  > 米GM(ゼネラルモーターズ)を抜き、世界一の販売台数獲得が目前に
  > 迫るなか、そのOBは「若い社員はかつての苦労を知らない。何も
  > 考えずに慣例的、事務的に仕事を処理したり、部品メーカーなどの
  > 取引先に傲慢な態度を取るものも少なくない」と指摘する。

いまや天下の大トヨタ様。 トヨタの立場なら部品メーカーに対して「イヤなら別にいいんだよ、代わりの会社なんて、いくらでもあるんだから。」と傲慢な態度で臨んでも取り引きに差し支えはないはずだ。 しかしそれではダメじゃないか、といった指摘がOBから出たりしているところ・・・というお話だ。

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _

小学館に話を戻す。 小学館の立場なら「イヤなら別にいいんだよ、代わりの漫画家なんて、いくらでもいるんだから。」という傲慢な態度で臨んでも取り引きに差し支えはないはずだ。 だから、そうやってきた。 そして幾人かの漫画家が小学館との取り引きを終了したり、終了されたりした。

しかし、他社で執筆して然るべき業績を上げている漫画家が複数人いたり、他社から引き合いが来るほどの人気漫画家が今まさに離れた状況を見ると、小学館の漫画部門はただ単にダメな営業パーソンをかかえたマヌケな会社と思わざるを得ない。
担当者レベルや部課レベルでの失礼無礼非礼高圧恫喝尊大傲慢な行動によって漫画家を蔑んできたことで満たされてきた彼らのプライドは、果たしてビジネス上での収益と引き換えにできるほどに価値のあるものなのだろうか?

ただし「重要なのは担当者自身の給与のみ。全社レベルでの収益への影響なんて無視するぜ!」とか「社員の教育カリキュラムの一環として、漫画部門では担当者が漫画家を軽視し放題となっているんだよ!!」などといった場合には、意味をなさない話だが・・・・・・


P.S.
わかりやすい例が久米田康治
少年サンデーで『かってに改蔵』を連載していて人気もあったが、新しく来た編集長が「自分の子供に読ませたくない漫画が載っている」として嫌い、2004年に連載を打ち切らせて追い出したという説がある。
翌2005年、久米田康治は講談社の少年マガジンで『さよなら絶望先生』の連載を開始。 アニメ化もされ、2008年現在でもそこそこの人気を博している。
もしも久米田康治が円満に小学館にとどまったままヤングサンデーかスピリッツか何かで『さよなら絶望先生』を連載していたならば、小学館はどれほどの利益を得られただろうか?

|

« まゆたんを見直した出来事 | Main | 「LOST+BRAIN」連載終了 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« まゆたんを見直した出来事 | Main | 「LOST+BRAIN」連載終了 »