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2009.06.21

電気自動車ブーム

6月上旬にスバル(プラグイン・ステラ)と三菱(i-MiEV)から電気自動車(EV)が発表されたが、ここ数年は「第三次電気自動車ブーム」なのだそうだ。

すると第一次ブームと第二次ブームはいつなのか?

まずはトヨタやホンダや日産がアメリカ向けにEVを開発し、日本でもリース販売された1990年代。 アメリカのカリフォルニア州で1990年に定められたZEV法が発端。 ZEV(Zero Emission Vehicle)とは排気ガス中の有害物質がゼロの乗り物という意味。
  → 1) 1990年代:カリフォルニア州のZEV法

次は、排気ガス中の有害物質の規制が本格化した1970年代。 日本では都市部などで大気汚染による被害が拡大し、自動車の排気ガス規制が強化されると共に、通産省主導で1971年から5ヵ年計画で都市交通用EVの研究開発が進められた。 幸いなことに排ガス規制への対応が進んで大気汚染は沈静化し、EVへの置き換えはなかった。
  → 2) 1970年代:大気汚染対策

他には、1917年に輸入して初代社長の通勤などに使われていた電気自動車「デトロイト号」を今年の5月に復元したジーエス・ユアサのHPに「1917年(大正6年)には電気事業の興隆により電気自動車ブームが起こりました。」とある。 その頃のガソリンエンジンは未熟であったが、改良が進むにつれ航続距離で劣る電気自動車を駆逐した。
  → 3) 1917年:電気事業の興隆

そして、第二次世界大戦の終戦後。 敗戦国となった日本はガソリンが統制されて入手困難となったため電気自動車が販売された。 「たま電気自動車」が有名。
しかし1950年の朝鮮動乱が勃発すると米軍による軍需資材の買い占めでバッテリー用の鉛の価格が高騰。 一方でガソリンの統制が解かれたので、電気自動車は終焉を迎えた。
  → 4) 1940年代後半~1950年ごろ:ガソリン入手困難


なんだか「第三次」でいいのかわからなくなってきたが(笑)、今回は『地球温暖化抑制のための二酸化炭素排出量削減』という題目が加わっているところが、これまでになかった特徴。
  → 5) 2000年代:二酸化炭素排出量削減

「EV自体はCO2を出さないけど、電気の元が火力発電なら同じ事では?」という疑問もあるが、1つめのタービンによる発電で余った熱で2つめのタービンを回して発電するタイプの発電所では40%~50%以上の熱効率を実現し、送電ロスを考慮してもEVの方がCO2削減になるという。 一方、ガソリンエンジンの熱効率は20%台。 ラジエーターで放熱したり高温の排気ガスを放出しているが、その熱を動力に再利用することは難しい。

もちろんEVには、次のような欠点や問題点がまだまだある。
  ・充電施設(電気スタンド?)が極めて少ない。
  ・充電時間が給油時間にくらべて長すぎる。
  ・バッテリーが高価。
  ・バッテリーが重い。
  ・航続距離が短い。
  ・バッテリーを交換式にした場合の在庫。

もっとも、バッテリーの価格はEVの量産化に伴い下落するという皮算用もある(逆に材料が高騰しないのか気になるが)。 重量も終戦直後の鉛バッテリーの時代からは軽量化されている(たぶん)。 先にあげた終戦直後のようにガソリンが入手できない時代になれば充電施設も増えるだろう。

EVをガソリン車の代わりに使うには気になる点はまだあるものの、かと言って、ガソリン車に永遠に乗り続けられると信じる事も難しい時代になった。
補助金がなくても自分でもEVが買える時代がきますように。

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